皆さんはコロナショックで自殺者が増えると思いますか?
こんにちは。
編集ライターのほりゅちゅこです
今回、5人の子供を育てながら起業されている鳥井さん(通称:がくちょう)のラジオで、
「皆で痛みを分かち合えば、“経済的な死者”を増やさない社会を作ることはできる」
と、がくちょうが語っていました。
とても考えさせられる内容だったので記事にしてみました。
- コロナ禍で私たちにできることを考えたい
- ボロボロになった日本の経済を立て直したい
なんて人は、ぜひ読んでみてください。
今こそオンラインで経済を回すべき
コロナの外出自粛について、ひとこと言わせていただきたいんですけど、「三密」ってあるじゃないですか?「密閉」「密集」「密接」という3つの条件がそろう場所には絶対行かないようにしましょう。なぜなら、我々は医療従事者を守らなければいけないからです。今、日本で最も重要なリソースは医療従事者です。その次が医療物資です。医療従事者が感染したら、もう終わりです。イタリアでは医師の10%が感染しているという噂も流れていますが、皆で医療従事者を守りましょう。僕は、今回のコロナは医療が正常に動いていれば、何とか乗り越えられると思います。
外出自粛ということで、コロナに感染する可能性の高い場所に行ってはいけませんが、「経済活動を自粛しろ」って言われてるわけじゃないんです。皆さん気づいてください。経済を自粛しなければいけないわけじゃないんです。分かりますか?僕は、経済活動を全く自粛していません。ラジオの放送も予定通りやっていますし、僕は普段から外出ないので、いつも通りの生活をしています。はっきり言って、120%運転しています。いつも以上に事業計画を練ったり、来期の計画を立てたり、売上のための仕込みをしたり、講座の資料を作ったりしています。
「外出自粛=全ての行動を自粛しろ」ではないので、勘違いしないようにしてください。いつも以上にオンラインで仕事して、オンラインで遊ぶことはできる、ということは改めて言っておきたいと思います。皆で力を合わせてオンラインで経済を回しましょう。オンラインでできることは、まだまだたくさんあると思いますよ。
今回、特にコロナの煽りを受けているのは旅行業ですね。僕は、リクルート時代、主に『じゃらん』『ホットペッパー』というサービスと、旅行系のベンチャーに携わっていたんですけど、旅行業は本当に大変です。起業家仲間の中には、2〜3月の2カ月間で年商の何割かが飛んで赤字決算が確定して、自分の給料さえ払えなくなった人もいます。本当は厳しい状況になっていますけど、何とかできることを探していけたらいいなと思います。皆さんも真剣に考えていきましょう。
「経済を止めたら人が死ぬ」というのは間違い
オンラインで経済を回そうという話をしましたが、よく「経済を止めたら死者が出る」という持論を展開してる方がいますよね。僕は間違ってると思うんですよ。まあ別に持論なので、人によって好きなことを言ったらいいと思うんですけど、僕は「経済が止まる」と「死者が出る」は直結してないと思うんですよ。だって物資は足りているんですから。人が死ぬ時がどんな時かというと、大きく言えば「病気になる」「飯が食えない」という2つですよ。人間の最終的な死因は、身体的な病状で死ぬわけですね。
では、「経済が止まったら本当に人間は死ぬのか?」という話です。経済が止まるといっても、今ライフラインを頑張って回そうとしてるわけですよね。経済的ダメージが大きいライブハウスやイベント会社、旅行業などの業種は、人間のライフラインではないんですね。飯を食えなくなって死ぬ人はいますけど、旅行できなくなったといってすぐに死ぬ人はいないですよね。これと同じように、「会社が潰れたら死ぬのか?」という話なんですよ。僕は、普通に借金していましたからね。事業をしていたら借金するのは当たり前だし、実際に借金している人はいっぱいいると思います。「金を返せなくなったら、すぐに人間は死ぬんですか?」っていう話です。はっきり言いますけど、金なんか返せなくても死にませんからね。
自殺者を増やさない社会を作るのは可能
では、なぜ経済が止まったら自殺者が増えるということになるのでしょうか?これは大雑把に言うと、2つの段階があります。
第一段階は外圧がかかること。「お金を返せない」「お金を返さなきゃいけない」など、大きな負債を抱えてしまったという事実に対する外圧です。責任感やプレッシャー、もしくは株主からの要求など、いろんな外圧がかかるわけです。
第二段階は、第一段階で生じた外圧によって自責の念や後悔、絶望を感じたり、自分に価値を感じなくなったりすることです。そして、どうしようもなくなって命を自分で絶ってしまうわけです。
「経済が止まってしまうと自殺者が増える」という言葉の中には2ステップあるんですよ。このように、「外圧」がかかって、「自責の念」がたまって、結果として自殺してしまうというステップに分解するとしたら、「外圧をかけなければいいのでは」という案が出てきますよね。こんなご時世ですから、会社が潰れたって周りが「返済を待ってあげるよ」と言うのは可能でしょ?だって実際には世界中に富があふれているわけですから。豊かすぎて、食べきれないくらいの食料を作って、食料の3割を捨てているような社会になっているわけなので、周りが温厚に待ってあげればいいじゃないですか。「君のせいじゃないよ。コロナが悪いんだから、君の再起を皆で期待して待つよ。1年の約束だったけど5年かけてゆっくり返してね」と外圧を緩めてあげることは可能ですよね。
それによって、自責や後悔の念じゃなくて、感謝の念が芽生えるはずです。「皆で頑張って、10年かけてもう一度責任を果たしていこう」と経営者や従業者が奮起できるはずです。「家賃の支払いをちょっとだけ待ってください」ということは不可能なんですかね?皆でちょっとずつ痛みを分散して、全員で外圧を許し合っていけば、経済が死んだからといって簡単に自殺者が増えない社会にできるはずでしょ。
今、当たり前のように「経済が止まったら人が死ぬ」と主張している社会がめちゃくちゃ怖いです。いや違うでしょ。いつからそんな社会になったんですか?今、僕たちは、借金をしたら即自殺しないといけないような殺伐とした社会に生きているんですか?そんな社会を作るために、経済活動を頑張ってきたんですか?皆で頑張って働いて、頑張って富を増やしてきたのに、その結果が借金を背負ったら自殺しなければいけないような社会になっていたら、もう世も末です。
もし、このタイミングで「会社が潰れて、支払いができなくなりました」という人がいたら、僕は「ちょっとずつでいいよ。期限を延ばして痛み分けするよ」って言いますけどね。皆がそうやって痛みを分かち合えばいいじゃないですか。10年かけてまたやり直していきましょうよ。