がくちょうです。
人を育てるというのは、段階がある。
0から1にするというステージと、
1を10にするステージと、
10を100にするステージ。
ザクッと3つに分けたとする。
すると、賢い人はみんな2番目をやる。
1を10にするステージだ。
賢い人ほど面倒なことはしない
実は1を10にするのはめちゃくちゃ簡単だ。
1の人は既に方向性が決まっているし、自分の中に行動のサイクルもあるため、言ってしまえば
● 知識の提供
● たまにメンタリングする
だけで、簡単に伸ばせる。
個人事業主やフリーランス向けのマーケティングコンサルタントとか、オンラインサロンとかはここに該当するケースが多い。
ある程度出来上がってる人は、背中を軽く押すだけで簡単に成果が出るから、実績も出しやすい。単価もそこそこ取れる。教える方としてもメリットが大きいのだ。
残念ながら、ビジネスというのは、できるだけお金を持っている人、既に成功している人を相手にした方が楽だし儲かる。
だから、合理的に教育業をやっていくとほぼ全員が1を10にするゾーンに集約してしまう。
ちなみに、10を100にするゾーンは、自分が100まで経験してない人が多いから、そもそもスキルとして提供できない人が多い。
そして、0を1にするしんどさは、やってみると全員がすぐに理解できてしまう。
結果として、1を10にするところに賢い人が集まっていく。
そういう構造になってる。
0を1にするのは、全く割りに合わない
やってみると分かる。
もしくは、やったことある人なら頷く話だろう。
0の人は、情緒も不安定だし、お金もない段階の人が多い。習慣や考え方自体がずれているケースも多いため、どれだけ良い知識でもうまく行動に落とせない。
膨大なメンタリングが必要で、それが途切れると一瞬で消えていなくなってしまう。
気分の浮き沈みも激しく、頑張ってもなかなか成果が出ない。
はっきり言って、ビジネスとして取り組むなら、0から1に育てるところはあまりにもデメリットしかない。
メリットはひとつもない。
なにひとつないと言っていいだろう。
イノベーションのひとつのパターン
イノベーションが生まれる公式はいくつか知られている。
そのなかで、矛盾を解決した際にイノベーションが起こるという理論がある。
相反する2つの要素。例えば、強度を上げると重くなってしまう。
こういう反比例する要素を、何らかのテクノロジーで解決する。
そのときにイノベーションが起こるという考え方だ。
教育の例で言うと、これは
0から1のゾーンはスケールできない
という反比例が存在すると言えるだろう。
つまり人数を増やすと成果が出にくくなっていき、成果を出すためには人数を絞らなくてはいけない。
成果の総量を増やしにくいゾーンなのだ。
なぜなら、0から1にするためには、この前のこちらの記事
で書いた教育に必要な下記の6つの要素のうち、
1) 安心(良い意味での同調圧力)
2) 選択肢(どういった選択肢があるか自体を知ること)
3) 現実感(目標地点を実際に目視すること)
4) 自己の可視化(自分のことを客観的に見える状態にすること)
5) 知識(どうすればいいか知ること)
6) 体験(実際に行動したことによる外界からのフィードバック)
最もコストのかかる1~3を提供する必要があるからだ。
この1~3は、ひとことで言うと「環境」である。
つまり、環境はスケールできない。
これが教育業界に横たわるイノベーションのチャンスだと私は思っている。
しかし、思考錯誤の末、「環境をスケールできるかもしれない」というところまで私は来ている。
もう少しという感じだが、誰も実現できていない0を1にする部分をスケーラビリティのあるサービスとして提供できる予感がしている。
私は、「お陰でビジネスが伸びました」という感想なんて聞きたくないのだ。
起業やビジネスに挑戦することで、人生そのものが180度変わっていくような現場に立ち会いたい。
誰もが、好き勝手に人生を変えていける場所がインフラとして提供されていたら、もう少し良い世の中になると思わないか?
少なくとも、私のような社会不適合の飽き性は救われるはずだ。
私は、そういう場所を作っていきたいだけだ。
この取り組みが、ビジネスとしてイケてるとか儲かるかとかは、はっきり言ってどうでもいい。
自分が本当に必要だと思うものを作るのが起業家だ。そうだろう?
今日も精進しよう。