おはこんばんは
がくちょうです。
軽く2020年の振り返りと、新しく2021年に準備することの話をします。
2020年に何をやっていたか
2019年に3月で人を雇ったりして本格的に動かしていた会社を1つ畳んだので、翌月の2019年度からは自由業に戻ってきました。
皆さんはどうか知りませんが、私は事業の展開を考える時は常に「投資領域」と「回収領域」という2つをイメージしています。
回収領域で手堅く効率よく稼いで、余ったリソースや資金を投資領域に回していき、その歯車を常に両輪回すことでずっと安定して事業運営していくような考え方です。
で、2017年頃から「次の投資領域」として、オンラインのコミュニティに注目してきました。
最初は「流行ってて面白そうだし、少ないリソースで回せるから」という感覚で2014年にプチスクールっぽく始めた事業体だったんですが、2017年あたりで「これは時代の波をキャッチしているかもしれない」という感覚が芽生えてきたので、そのあたりから「次の投資領域」と定めてスケーラビリティとコアバリューの明確化に時間を使ってきたという流れです。
2020年は、それらがある程度完了した完了した年でした。
まず、事業領域としては「CNS:カルチャーネットワーキングサービス」という風に定義ができました。
これは簡単に言えば、「同じ文化を共有できる人と繋がれるサービス」という意味です。
同じ文化というのは、ほぼイコールで「同じ評価基準」という事です。
SNSのように誰とでも繋がれる場所はノイズが多すぎるので、オープンからクローズに閉じていくようなイメージで、次は「ノイズが少ない同じ価値基準の人達だけで繋がりたい」となってきています。
CNSでは、内部に「明確な評価基準と評価制度」が存在しているのがカギです。
その点において、SNSとも、そして小規模なクローズドコミュニティとも違います。
明確な評価基準と評価制度によって、CNS内部では安全と安心が保たれやすく、密度の高い人間関係も築きやすくなります。さらに、特定の行動習慣が自然と促進&強化されていくため、「ありたい姿」に近づきやすくなる効果があります。
CNSが増えれば、極端な話ですが「こんな風に生きたいな」と思ったらそういうCNSに入ればよいという世界が来ます。
例えばですが、「もっと自由に働きたいな」と思ったら私が運営するファーストペンギン村に入ればよいわけです。
すると、内部のシステムによって自然と考え方や習慣が矯正されていき、自由な働き方が実現します。
他にも、「スプラトゥーンをチームスポーツとして楽しみたいな」と思ったら、アタリメ団に入ればよい。
CNSの内部では、
- こんな姿を目指そうぜ というのが明確に共有されていて
- そのためにこんな風に行動しようぜ というのも明文化されていて
- そういう行動をしやすい仕組み が整備されていて
- そういう行動をした人を評価する仕組み が存在していて
- ユーザー間での深くて活発な交流が行われている
という5つが実現している必要があります。
AHA体験までのユーザーシナリオは、
- LPとチュートリアルによって目指す姿とそのために推奨される行動について理解してもらう
- 情報密度が上がりユーザーの考え方が変わる
- 仕組みを活用してユーザーが行動を行う
- 評価システムによってユーザーの行動が評価される→ここでしか得られない体験(AHA体験)を得る
- 行動の習慣化が発生し、その後ユーザーが自分で行動する意味に気づく→真のAHA体験を得る
という流れです。
上記のような場所は、リアルでは多々存在しています。
例えば、学校。
職場もそうですね。
学校の教員の知り合いもたくさんいますが、まさに上記のような感覚やフローで学級構築していくらしいです。
- このクラスでは、こういう事を大事にしようね!
- そのために、こんな風に行動しようね!
- そういうのを壁に張ったり毎日話したりして情報密度を上げる
- 授業や課外活動を通じて実践させる
- 先生がほめてあげたり、相互に褒めさせる仕組みを作る
という流れですね。
職場でも似たようなことやってますよね。特に結束が強い会社だとやってます。
ですが、上記を「全部オンラインだけ」で実現している場所、となると1つもありません。
オンラインで提供することで、スイッチコストが低くなります。つまり「所属する文化をイージーに選択可能にする」という事です。
結果として、転職や引っ越しなどせずに、「なりたい姿にCNSを通じていつでもなれる社会」が実現するというビジョンを持っています。
難しいのは、
- オンラインだけで情報密度を上げる
- オンラインだけで「推奨する行動をユーザーに促進する仕組み」を作る
の2つの部分です。
ここはシステムではなく「運用」が大きく関わってくるので、規格化しづらく、汎用性も低い領域になっています。
例えば、ファーストペンギン村では「挑戦と貢献」という行動を推奨しています。
すると、村の中では
「ユーザーが新しいことに挑戦しやすくなる仕組み」
「ユーザーが他者に貢献しやすくなる仕組み」
の2つが必要になります。
アタリメ団では、「チームを結成する」「目標を持って真剣に取り組む」という行動を推奨しているので、
「ユーザーがチームを結成しやすい仕組み」
「ユーザーが目標を持って真剣に取り組みやすい仕組み」
の2つが必要という事です。
まぁそんなこんなで、コアな部分を設計して運用に落とし込むのに3年くらいかかりました。
2020年を通じて、ようやく上記のようなコア部分の設計が明確になり、それを実装する手段もある程度分かってきたという感じです。
2021年にやること
で、次に考えているのは
「自分の力で生きていける子供を育てられるようになる」
という姿を目指したCNSです。
自分の子供に、この世を強く生き抜いていくために必要な考え方や知識やスキルを身に着けてもらいたい。そういう子供を育てられる親でいたい。
と考える親世代をターゲットに提供していく予定です。
「目指す姿」は上記でほぼ決定という感じですが、そのために必要な行動習慣は何でしょうか?
間違いなく言えるのは、1つ目は
自分から興味を持つ
事です。
親自身が、自分から興味を持ち、「この世を強く生き抜いていくために必要な考え方や知識やスキルとは何だろう?」と考え、勉強していくことが求められます。
親が興味を持っていることに、子供は嫌でも興味を持ちます。
自分が興味のないことに、子供に興味を持たせようという考えから改めなくてはいけません。
そしてもう1つは、
体験させる
かなと考えています。
最終的には、学ぶこと自体が楽しくなる必要があるんじゃないかと思うんですよね。
そのためには、「学ぶと良いことがある」と感じる機会が必要です。
そう、つまり「学ぶ意味」です。
知識が身を助ける、習得したスキルが何かの役に立つ。そういう体験をさせる。
これが大事だよ、こういうことを知っておく必要があるよ、で終わるのではなく、それを「活かす機会」をセットで提供していく。
それによって、子供自身が「学ぶ意味」自体を学んでいき、最終的には自分から学んで活かす人材になっていく。
この2つ、「興味と体験」を推奨する行動習慣にセットしてみようかなと思います。
で、上記が決まったら
- 親が自分から興味を持ちやすい仕組み
- 親が子供に体験させやすい仕組み
の2つをオンラインで実装していきます。
そして、「興味と体験」という推奨される行動をした人を評価する仕組みを実装します。
こんな感じの設計で、2021年は子供の教育というジャンルにもCNSを展開していく予定です。
今年もゆっくり頑張ります。