がくちょうです。
先日の続きです。
こちらの記事では、私のこれまでの挑戦として
小さい商売を自分で生み出して、労働条件を自由自在にコントロールできるようになる
というスキルを普及することで、人類を労働から解放できないか?という話をしました。
今回は、その方法にほぼたどり着いた私が、2つ目の人類の課題に到達した話をします。
方法を伝えても人間は変われない
さすがに10年間も研究してきたので、実際に私は
「どうすれば、自分自身でうまくサービスを生み出し、それを確実にヒットさせられるか」
を理解できましたし、そうやって小さい商売を生み出すことで、仕事に関するほとんどの条件を自由にコントロールできることも知っています。
私自身も、そのスキルが身についているので好きな場所で好きな人と好きな仕事をやって、ある程度欲しいだけの報酬を得ています。
そして、情報を伝えた一部の人たちも、同じようなことが実現できるようになりました。
でも、全員ではありませんでした。
正直に言いますが、方法を伝えても、変われない人間の方が多い。
数年間の指導や情報提供を経て、私はそう確信しました。
じゃあ
- なんで方法を伝えても変われない人がいるの?
- 情報で変われる人と変われない人の違いって何なの?
という事を考え始めた時に、私の2つ目の探求の旅が始まったのです。
認知行動パターンが変化しないと人生は変わらない
何か問題や課題が見つかった時に、それが
「なんのせいで起こっていると認識するか」
という部分に、その人の性格や考え方が大きく反映されます。
例えば、「僕はモテないんだ」という男性の話を聞いて、
- それはコミュニケーションが下手だからだよ という人もいれば
- それは第一印象が悪いからだよ という人もいれば
- それは筋肉がないからだよ という人もいるように、
課題の原因に「真実」や「正解」は無く、人によって捉え方は違うものなのです。
だから、私が
- なんで方法を伝えても変われない人がいるの?
- 情報で変われる人と変われない人の違いって何なの?
という課題に直面した時にも、おそらく私の価値観や考え方が大きく反映されたのでしょう。
そして私はこの課題に対して、
認知行動パターンが変化しないからだ
という風に考えました。
よく、
- あの人はマインドセットができてない
- 結局は考え方なんだよね
などと教育業界では言われたりするのですが、どういうことかというと
- 人間は目の前に起きたことを「認知」して
- その現象を「意味づけ」してから
- それに対する「反応」として行動する
というような流れになっていて、この①と②の部分が「マインドセット」「捉え方・考え方」と呼ばれており、ここの違いによって同じ現象が起きても行動パターンが変わってくるのです。
例えば、全く同じ失敗をしたとしても、
- 失敗してしまったと「認知」し
- 自分はダメ人間だと「意味づけ」して
- もう辞めてしまおうという「反応」をする
というパターンの人と、
- 失敗してしまったと「認知」し
- 正解に辿り着けるヒントが得られたと「意味づけ」して
- すぐに少し改善してチャレンジしようという「反応」をする
というパターンの人がいたりします。
これを私は「どのような思考の癖によって、どのような行動をしやすくなっているか」という意味で、「認知行動パターン」という風に呼んでいます。
そして、取得したい技能にとって「ふさわしい認知行動パターン」が身に付いていないと、知識を身につけてもうまく成長していけないのではないか?と考えたのです。
自由業の実現のために必要な「認知行動パターン」とは
つまり、
- ふさわしい認知行動パターンになってる人⇒方法を伝えれば変わっていける
- ふさわしい認知行動パターンじゃない人⇒まずはそのパターンを身につけさせる必要がある
という風に分類しました。
そして、そこから
小さい商売を自分で生み出して、労働条件を自由自在にコントロールできるようになる
というスキルを身につけていくために、「ふさわしい認知行動パターン」とは何だろうか?と考え始めたのです。
その詳細に関しては、下記のメール講座で詳しく説明しましたので割愛します。興味がある方は是非読んでみてください↓
ものすごく簡単にまとめるなら、
- 常に相手のメリットから考えて行動できるようになること
- 挑戦しまくって失敗しまくって経験から学んでいくこと
の2つが、自由業を実現するために必要な「ふさわしい認知行動パターン」だと私は表現しました。
そして、これを
貢献と挑戦
という風に定義し、この「貢献と挑戦の認知行動パターン」を身につけさせることで、「方法を伝えても変われなかった人」を助けられるのではないか?と仮説を立てていったのです。
どうやって「ふさわしい認知行動パターン」を身につけさせるか?
ここまでくれば、あとは
どうすれば人間の認知行動パターンを変更できるか
を考えるだけでした。
そこからは、行動分析学や行動経済学、習慣化などに関する書籍を読み漁っていきました。
かなり色んな資料を読み、実験を繰り返してきましたが、現段階での私の答えは非常にシンプルです。
「成功体験が続くと、人間は認知行動パターンが変容する」
これだけです。
つまり、身につけさせたい「認知行動パターン」があるなら、それを行った時に何らかの「成功体験」が発生するようにすれば良い。
そして、もう1つ細かい部分を言うと、「成功体験」には
- 外発的な動機付け(他者から与えられたモチベーションに繋がる成功体験)
- 内発的な動機付け(自分自身で実感したモチベーションに繋がる成功体験)
の2つがあります。
例えば、「テストで100点取ったらお小遣いをあげるよ」というのは、外発的な動機付けです。
これを聞いて、子供が勉強を頑張って100点取ってお小遣いをもらったら、そこに「成功体験」が発生します。
これが何度か続けば、子供は「テスト前に勉強を頑張る」という行動パターンが身に付くわけです。
しかし、これが内発的な動機に接続できないままだと、お小遣いをあげなくなったり、お小遣いが魅力的ではなくなった瞬間に行動パターンが戻ってしまいます。
だから、どこかで「100点取ると、お小遣いとは関係なく、自分にとってすごく良いことがあるな」という風に自覚させる必要があります。
これが、
外発的な動機付けから内発的な動機付けに接続する
という事であり、これができると本当の意味での「認知行動パターンの変容」が発生するのです。
私は上記の成果を達成するために、
- 指定の行動パターンを実施したら書き込みをさせる
- 書き込みした人を表彰して金銭を配布する(外発的な動機付け)
- 一定期間に渡って上記を実践させながら、指定の行動パターンの実施によって自分に起きたポジティブな変化についても書き込みをさせる(内発的な動機付けへの接続)
という非常にシンプルな手段を採用しました。
結果はどうだったか?
さて、このような考えを経て
技能の習得の前提となる認知行動パターンの変容を起こせるサービス
を創ってきましたが、結果はどうだったか。
まず、
書き込み⇒表彰と金銭配布⇒自覚の促しという流れで、認知行動パターンが変容できるか
という部分については、大成功と呼んでいいでしょう。
認知行動パターン変容システムは意外と簡単に創れる
サービスは「ファーストペンギン村」という名前で構築しましたが、ユーザーの行動パターンの変容があらゆるところで発現するのを確認できました。
正直に言って、自分でも驚いています。
私は、人間の「認知から行動パターンに繋がっていく回路」は、もっと変更しづらいと予想していたからです。
その予想を良い意味で裏切る形で、「考え方と捉え方(認知)が変わり、行動パターンが変容した結果、実際の人生が大幅に変化したユーザー」が大量に発生しました。
その証拠に、ユーザーからの声で
「昔の自分では考えられないような行動をするようになった」
「絶対にやらなかったようなことに踏み出せるようになった」
などの種類のフィードバックをたくさんもらっています。
これらの声は、コーチングや認知行動療法などの手法で、1人ずつ丁寧に数か月や1年単位で向き合っていかないと、本来は発生しないような現象です。
膨大な数のクライアントに同時に上記のような変化を実現するのが、どれだけ難しいことか?は、同じ業界にいる人なら分かると思います。
それくらい、長年にわたって染み付いた思考と行動のパターンを変更するのは、現代社会でも容易では無かったのです。
しかし、私はそれを簡単にできるシステムを創れることが分かってしまいました。
しかも、大規模な人数を相手に、大変小さなコストで実現できる方法です。
いいですか。
小さなコストで、大規模な人数に対して、理想的な認知行動パターンを簡単に身につけさせられるシステム
が開発できたわけです。
もう21世紀は、「どれだけ方法を教えても、認知行動パターンが変わっていかないから成長しない生徒がいる」という問題は存在しなくなります。
IT化社会の比較的初期段階で、「方法=情報」は無料に近づいてきましたが、さらに「必要な認知行動パターンが身につくシステム」すらほぼ無料になっていく未来が見えます。(というか、私が先頭で実現してしまった)
これは、教育業界全体のコストダウンを意味し、同時に「教育業界なんていうマーケットが消滅する未来」を示唆しています。
もしかしたら21世紀は、「勉強にお金を払っている奴はバカの証拠」という時代になるかもしれません。
学習に必要な「情報」も「認知行動パターンの変化」も、両方ともタダ同然で手に入るようになるからです。
21世紀に勉強に高額な投資をしている人間は、
私は検索もできないし他者に質問すらできないから、本当はタダ同然で手に入る「情報」や「認知行動パターンの変化」を有難がって、教育業界の既得権益者にたくさんのお金を貢いでいる無能だ
という事をアピールしていることになります。
(あれ?もしかして私、久々に尖ったこと言ってます?www)
まぁそれは言い過ぎかもしれませんが、昔はわざわざ専門業者に頼んだり、書籍を買って調べていたようなことを、今はスマホで検索して情報収集を済ませてしまうような感じで、今後は
「こんな人生を送りたい」「こんな自分に変わりたい」と思った時に、わざわざ高額のスクールに入ったり転職したりとか、もしくは引っ越しや寮に入るなどして生活環境を丸ごと変えたりせずに、安価なオンラインの認知行動パターン変容システムに入って済ませてしまう
という時代が来るという事です。
これが私がイメージする
望めばどんな人生にも変えられる社会
への入り口です。
この社会は明らかに人類全体にメリットがあるため、数年以内に確実に実現すると思いますが、その時に「講師・教育者」にも変革が問われます。
出版業界が斜陽産業と呼ばれ、市場規模を縮小(電子コミックを除くw)し続けているように、「教育業界」というのも確実に再編成されていく中で、講師やアドバイザーなどの仕事を担う人は自分の価値について再考する必要があります。
少なくとも、今までのように「知識を伝えているだけ」「たくさんの人を集めて右に倣えで習慣化させるだけ」では、スマホ1台で代替されてしまい、価値がほぼゼロになっていくと思った方が良いでしょう。
さて、ここまでは大成功。100点に近いです。
しかし、残念ながら次の問題が発生しました。
それは
「必要な認知行動パターン+必要な知識」の両方があっても、スキルが身に付かない人がいる
という事実です。
まだ足りない?
上記のシステムが開発できたお陰で、私はクライアントに「必要な認知行動パターン」を身につけてもらえるようになりました。
この時、私は
ふさわしい行動習慣が身に付いてるんだから、あとは知識を提供していけばガンガン成果が出るだろう
と思っていました。
そうですね、例えるなら
健康な食生活と定期的な運動の習慣が身に付いた人なら、あとは正しいダイエット方法を伝えていけば体重を落としていけるだろう
とか、
勉強時間の確保と予習復習の習慣が身に付いた人なら、あとは正しい勉強方法を伝えていけば学力が伸びていくだろう
とか、そういうイメージでした。
実際、上の文章を読んだら実現しそうに思えませんか?
しかし、そうでは無かった。
この時点では良く分かりませんでしたが、
必要な行動パターンが身に付いているはずなのに、指導してもスキルが身に付かない人がいる
という事実に直面したのです。
これが私が直面した人類の3つ目の課題でした。
じゃあ
- なんで「ふさわしい行動習慣+正しい方法」が揃ってもスキルが身に付かないの?
- 足りないものは何なの?
という事を考え始めた時に、私の3つ目の探求がスタートしたのです。
その3つ目の挑戦については、次の記事で書いていきます。